CVSSAMPLE コマンド

従来の変数サンプリング方法を使用して、レコードのサンプルを抽出します。

構文

CVSSAMPLE ON 簿価フィールド NUMSTRATA 数値 <SEED シード値> CUTOFF  <BCUTOFF > STRATA 境界値 <,...n> SAMPLESIZE 数値 <,...n> POPULATION 層カウント,層値 <,...n> <IF テスト> TO テーブル名

パラメーター

メモ

CVSPREPARE コマンドの出力結果を CVSSAMPLE コマンドの入力として使用している場合は、多数のパラメーター値が既に指定され、変数に格納されています。詳細については、CVSPREPARE コマンドを参照してください。

値を指定する際、3 桁の区切り記号やパーセント記号は含めないでください。

名前 説明
ON 簿価フィールド サンプルの基準として使用する数値簿価フィールド。
NUMSTRATA 数値 簿価フィールドを階層化するために使用する層の数。
SEED シード値

省略可能

Analytics の乱数ジェネレーターを初期化するために使用するシード値。

SEED を省略した場合は、シード値がランダムに選択されます。

CUTOFF

上位確実性層のカットオフ値。

カットオフ以上の簿価フィールドの金額が自動的に選択され、サンプルに取り込まれます。

BCUTOFF

省略可能

下位確実性層のカットオフ値。

カットオフ以上の簿価フィールドの金額が自動的に選択され、サンプルに取り込まれます。

STRATA 境界値 <,...n> 簿価フィールドを階層化するために使用される上限の境界値
SAMPLESIZE 数値 <,...n> 各層からサンプリングするレコード数。
POPULATION 層カウント, 層値 <,...n> 各層のレコード数と各層の合計値。
IF テスト

省略可能

各レコードを処理するために真である必要がある条件式。コマンドは、その条件を満たすレコードに対してのみ実行されます。

注意

条件式を指定する場合、サンプル サイズの計算時とサンプルの抽出時とで、同じ条件式を使用する必要があります。

一方の段階で使用した条件を他方の段階で使用しない場合、つまり 2 つの条件が同一でない場合、サンプリング結果が通常、統計的に無効になります。

TO テーブル名

コマンドの結果を送信する場所:

  • テーブル名は、結果の保存先となる Analytics テーブルのことです。

    テーブル名には、ファイル拡張子 .FIL を付けた文字列を引用符で囲んで指定する必要があります。例:TO "Output.FIL"

    デフォルトでは、テーブル データ ファイル(.fil)は、Analytics プロジェクトが入っているフォルダーに保存されます。

    既存の異なるフォルダーにデータ ファイルを保存するには、絶対または相対ファイル パスを指定します。

    • TO "C:\Output.FIL"
    • TO "Results\Output.FIL"

    メモ

    テーブル名は 64 文字の英数字(.FIL 拡張子を含まない)に制限されています。名前にはアンダースコア文字(_)を使用できますが、他の特殊文字やスペースは使用できません。名前の先頭を数字にすることはできません。

Analytics の出力変数

名前 含む
S_TOPEV

ユーザーが指定する上位確実性層カットオフ値。何も指定しない場合は、CVSPREPARE コマンドで以前に計算された上位層の上限境界。

また、上位確実性層のレコード数とそれらのレコードの合計金額値も指定します。

SBOTTOMEV

ユーザーが指定する下位確実性層カットオフ値。何も指定しない場合は、CVSPREPARE コマンドで以前に計算された下位層の下限境界。

また、下位確実性層と合計金額値のレコード数も指定します。

SBOUNDARYEV コマンドによってあらかじめ入力、またはユーザーが指定したすべての層の上限の境界。上位確実性層や下位確実性層は指定しません。
SPOPULATION 各層のレコード数のカウントと合計値。上位確実性層や下位確実性層は指定しません。

従来の変数サンプリングの抽出

従来の変数サンプリングを使用して、請求書を含む勘定の金額虚偽表示の合計金額を推定します。

母集団を階層化し、各層の統計的に有効なサンプル サイズを計算した後に、サンプルを抽出できます。

以下の例は、invoice_amount フィールドを基準にしてレコードの階層化サンプルを抽出し、その階層化されたレコードを Invoices_sample てテーブルに出力します。

CVSSAMPLE ON invoice_amount NUMSTRATA 5 SEED 12345 CUTOFF 35000.00 STRATA 4376.88,9248.74,16904.52,23864.32,35000.00 SAMPLESIZE 37,36,49,36,39 POPULATION 1279,3382131.93,898,5693215.11,763,9987014.57,627,12657163.59,479,13346354.63 TO "Invoices_sample"

備考

このコマンドの動作の詳細については、従来の変数サンプリングの実行を参照してください。

システム生成フィールド

Analytics により、自動的に 4 つのフィールドが生成され、サンプル出力テーブルに追加されます。サンプルに追加される各レコードのフィールドには、以下の記述的情報が格納されます。

  • STRATUM レコードが割り当てられる層の数
  • ORIGIN_RECORD_NUMBER ソース データ テーブル内の元のレコード番号
  • SELECTION_ORDER 各層においてレコードがランダムに選択された順序
  • SAMPLE_RECORD_NUMBER サンプル出力テーブル内のレコード番号